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不動産業界の宅建士は年収◯◯◯万円?!稼げる資格って本当?雇われ・独立の本音を解説!
宅建士が活躍する不動産業界の年収は一体どのくらいなのでしょうか?これから宅建士の資格取得を考えている方は、「魅力ある資格なのか?」「高い年収が見込めるのか?」が大変気になると思います。
不動産取引というビッグマネーが動く仕事なので「宅建士は稼げそう」というイメージも有るかと思いますが、働き方や成果によって、年収にはばらつきがあるのが現実です。
本記事では、宅建士の働き方や不動産業界の年収相場の本音の所に突っ込んで解説致します。
この記事の目次
宅建士の年収相場は◯◯◯万円!
「不動産業界の年収は幾らなのか?」巷(ちまた)では600万~800万程度と言われており、中でも高額な不動産の仲介を行う宅建士の年収は高額という印象もあるかと思いますが、もう少し正確な情報が欲しいところですね。
政府から「賃金構造基本統計調査」という統計情報が公開されており、不動産業界の年収を知る事が可能となっています。
賃金構造基本統計調査とは、主要産業に雇用される労働者の賃金の実態を明らかにする統計調査ですが、雇用形態・性別・学歴など様々な観点から年収や雇用の実態の情報を知ることが出来ます。
数ある情報の中から、宅建士の年収を知る統計として「産業中分類」に着目して、直近3年分の年代別の年収を整理してみましたので、まずはチェックして下さい。
グラフの情報
- 年収(千円)は、所定内給与額(残業代等含まず)+賞与の年間給与です
- 産業分類表の「K68 不動産取引業」及び「K69 不動産賃貸業・管理業」をピックアップ
- 男女・学歴・企業規模全体の平均です
「K68・K69って一体何の番号?」という方も多いことでしょうが、これらは「産業分類」と言い、統計の結果を表示するための分類となっています。産業分類表の内訳は以下通りで、宅建士の資格保持者が活躍する分野にマッチしていますので、年収相場を知るにはぴったりだと思いますので採用しています。
■日本標準産業分類「K 不動産業・物品賃貸業」の内訳 | |
中分類 | 小分類 |
K68 不動産取引業 | 680 管理、補助的経済活動を行う事業所 |
681 建物売買業、土地売買業 | |
682 不動産代理業・仲介業 | |
K69 不動産賃貸業・管理業 | 690 管理、補助的経済活動を行う事業所 |
691 不動産賃貸業(貸家業、貸間業を除く) | |
692 貸家業、貸間業 | |
693 駐車場業 | |
694 不動産管理業 |
少々前置きが長くなってしまいましたが、結果を分析してみましょう。
最も油が乗ってバリバリ活躍出来る40~50歳代の年収は700万円オーバーとなっており、一般のサラリーマンや昨今の日本の平均年収事情からするとかなりの高給取りと言えるでしょう。
全年齢を平均しても年収は500万円前後ですので、かなり魅力的な数字だと思います。月収は30万程度で賞与(ボーナスの金額)は、おおよそ80万程度となっていますので一般的なサラリーマン程度の収入は十分確保できると言えるでしょう。
産業分類で比較すると「K68 不動産取引業」の方が「K69 不動産賃貸業・管理業」よりも数十万円程年収が高い傾向が見て取れます。端的に表現すると「取引・仲介業 > 管理・賃貸業」という結果になろうかと思います。
大金が動く土地建物の販売の仕事と、マンションや駐車場の賃貸による定量的な収益を得るビジネスでは、前者を担当する方の方が収入は高いと言えます。
また「K68 不動産取引業」は、「宅地建物取引業法」における免許が必要な産業である事から、レベルが上という点が収入に反映されているかと思います。
確かに年収的には結構魅力的だけど、これってあくまで平均だよね?実際の所はどうなんだろうね・・・?
その通りで、あくまで統計的な数値に過ぎませんのでどのようにして稼ぐのかは数値上に現れていません。宅建士が活躍する仕事の特徴的にかなり年収に開きがあると言うのが現実となっています。
雇われ宅建士の年収の本音(ホンネ)
■宅建士の求人における給与例 | |
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上記はとある不動産会社の営業の求人情報ですがのような給与例がかなりの割合を占めているのが解ると思います。記載内容に「インセンティブ」という文言が見えると思います。インセンティブとは、頑張った分報酬が上がるというものです。
要するに営業成績が良い人は給与が高くなりますし、逆に悪い人は全く稼げないという、大変わかりやすい構造になっていると言う訳ですね。高収入を狙うなら、ガンガン前に出て成績を上げる姿勢が求められます。
先程、年収的には魅力的というお話をしましたが、あくまで平均の話であり「年齢に応じて必ずこの位稼げる」ではなく、上から下まで年収にはかなり差があると考えておくべきです。
無論このようなインセンティブによる給与格差を極力少なくして、安定した給与を支払う企業も中にはありますが、不動産関係の会社ではインセンティブによって給与に差が出るのは当たり前と言って良いと思います。
求人情報には年収モデルケースとして、「◯年目1,080万円」など1千万の大台を超えるような記載がある企業もあります。
「なんだか嘘っぽいなあ・・・」と思われるかも知れませんが、1回の売買で動く金額が大きい不動産業界において、優れた営業マンならば実現可能な金額です。
がんばった分だけ給料が上がるってのはストレートだけど、やっぱそれなりの努力が必要だよね。そんなに甘い世界じゃないか・・・。でもサラリーマンで1,000万超えってかなりすごいよね。
宅建士の資格を持っているだけで年収は上がる?
何十年も会社に勤務するのであれば「資格手当」による収入UPは重要だと思います。不動産業界への就職であれば宅建士の資格手当を出している企業も多く、金額的には1万円~3万円程度が相場と言った所でしょうか。
金融・投資コンサル・証券会社等への就職でも、宅建士の資格優遇の条件を打ち出している企業では、何らかの手当や優遇が受けられるケースが殆どだと思います。
「数万円かあ・・・ちょっと微妙だな」と思われるかも知れませんが、近頃は定期昇給なしで資格手当も取った時に一時金で支払って終了という業界も多いため、常に一定の資格手当が入り続けるというのは、相当魅力的だと言えます。
これは資格手当を支払ってでも宅建士の資格保持者が欲しいという事になります。その理由としては大きく2つあると言えます。
1つは、不動産会社(宅地建物取引業者)の事務所で業務に従事する者5人につき、1名以上の割合で宅建士を設置しなければならないという設置義務。2つ目は、不動産取引に関する重要事項説明という、宅建士にしか出来ない「独占業務」があるという点でしょう。
大手企業では宅建士の資格取得が、昇格(出世)の条件になっている場合もありますので、宅建を持っている/持っていないで年収アップのスピードが大きく変わってきますから、宅建士を持っていると有利なのは間違いありません。
持っている人だけが発揮できる強みのある資格ってやっぱ強いよね、時勢にも流されにくくて常に需要があるって事になるし。
独立開業でさらなる年収アップ!でも・・・ハードルは高い?
「独立開業による年収は幾らなのか?」事業規模や地域によって差はあるものの、実質的な上限は無いため会社勤めのサラリーマンでは到底到達出来ないような年収を得る事が可能と言えます。
いつかは独立したいという夢を持っている方も多いと思いますが、思わぬハードルが立ちはだかっています。宅建士として独立開業して、売買取引や仲介業務を行うに際しては、以下のような費用が掛かります。
■宅建士の独立開業のための費用 | ||
No | かかる費用 | 費用の内訳 |
1 | 法人登記費用 | 手続き費用30万円程度、司法書士への依頼手数料含む |
2 | 宅地建物取引業免許 | 申請手数料33,000円(※都道府県知事の場合) |
3 | 保証協会加入料 | 20万円(※正会員) |
4 | 弁済業務保証金分担金 | 60万円(※正会員) |
5 | 宅建協会加入料 | 60万円(※正会員) |
6 | 事務所費用 | 賃料等150万円 |
7 | 機器費用 | PC・家具等30万円 |
8 | 広告費用 | ホームページ作成・大手広告メディアへの掲載費用50万 |
宅建士を取得した後は、すぐにでも売買取引や仲介業務を開始したいと思われるかも知れませんが、上記の様な初期費用が必要です。ざっくり見積もっても400万程度は最低必要という計算になります。
更に、加入料や手続き関係の費用は決まった金額ですが、事務所費用は立地条件によって変わりますし、初動の集客効果を十分に確保するために広告費用はもっと潤沢に用意しておく必要があるでしょう。更にご自身の生活費が更に150万~程度は年間必要となります。
これらは、一応「金さえあればなんとかなる!」と言った類のものです。しかし、独立して事業を始めるにあたって「そもそも売買・賃貸する物件を持ってますか?」というのは最重要課題であり、お金で解決出来ない問題です。
同業他社、地元でのコミュニティ、物件売主とのコネクションなどを十分構築しておく必要があるわけです。これは宅建士の資格をとったばかりの新米が容易に手にする事が出来るものではありません。
そのため、通常は何処かの不動産会社に就職するなどして、十分な経験とコネクションを構築してから独立開業へステップアプするのがセオリーです。更に、マルチライセンスする事で仕事の幅を広げるという戦略も重要です。
ただし、「資金・経験・コネクションも十分!」と言った頃合いで独立開業に踏み切ったとしても、失敗するケースはあります。
高額な不動産の取引にはやはり「信用・信頼」が重要ですから、みなさん名の通った不動産会社を選んでしまうのは致し方ありません。皆さん独立開業間もない人間から家を買ったり、借りたりはしないと思います。
今までは「会社の看板」というバックボーンがあってこそ、お客さんが話を聞いてくれていたという事を思い知る事になると思います。
このように、開業間もない頃は十分な収益が見込めない事が容易に想像出来ますので、2~3年は自走出来る資金が必要と言えます。トータルで1,000万円ぐらいの資金は必要になるかと思います。
独立開業による年収アップは非常に魅力的ではありますが、宅建取得後すぐの独立、あるいは経験を積んでからの独立、いずれにせよ安易に考えていると「失敗」すると言うわけです。
現実を見ると「雇われで良いや・・・」って思う人が大半なのに、それでも独立している人ってかなり凄いんだね。並のモチベーションじゃ出来ない事だよ。
不動産業界の宅建士の年収まとめ
まとめますと、会社勤めでも十分な年収を確保出来ると言えますが、宅建士は「実力主義」の側面が強いと思いますので、人材の入れ替わりの激しい業界であるというのも頷けます。
サラリーマンでも1,000万を超える年収を確保可能というのは、過酷な競争があるという事の裏返しなので、高い年収だけを見て不動産業界を目指そうという考えはやや早計だと思います。
その分、業界で生き残れる方は豊富な知識と人脈を持った優れた人材という事になりますので、30~40代までキャリアを積んでからは「独立」を視野に入れる事が出来る訳ですね。
「不動産の売買や仲介で飯を食っていこう!」というのであれば、「宅建士」の資格はほぼ必須と言って良いので、若い間に資格を取っておくと長い目で見ると年収アップの面で大変有利だと思います。
ポジティブ・ネガティブ両面を併せ持った宅建士ではありますが「稼ぎたい・負けたくない」と言った強い意志をお持ちの方は、大きな年収を得ることが出来る可能性を秘めた資格だと思います。