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宅建士は就職・転職に有利?需要と待遇徹底解説!宅建士は食えない資格なのか?
宅建士(宅地建物取引士)は、底堅い需要と根強い人気とを併せ持った、優れた国家資格と言って良いでしょう。
毎年20万人近い受験申込者を誇る超メジャー資格ではありますが、宅建士の資格が「本当に就職・転職に有利に働く資格なのか?」そして「需要のある資格なのか?」は、個人では判断しづらいかと思います。
本記事では以下3つのポイントから、統計的なデータや実際の求人情報をサンプリングして宅建士の需要について分析を行います。また、求人情報を探す際のコツを実際の経験から皆さんに共有したいと思います。
宅建士の需要を知るための3つのポイント
- 公的な統計に基づいた宅建士の需要を分析
- 実際の求人情報における宅建士の重要度を分析
- 我々就職する側から見た宅建士の人気度を分析
この記事の目次
公的な統計情報から宅建士の需要の推移を見てみよう
「宅建士の需要はどの程度あるのか?」出来れば公的な数値として需要が判断出来るのが理想的です。「e-stat」という日本の統計が丸ごと閲覧できる便利なサイトがありますので、分析してまずは宅建士の「今(いま)」を紐解いてみましょう。
政府統計の総合窓口「e-stat」とは?
日本の政府統計に関する情報のワンストップサービスを実現することを目指した政府統計ポータルサイトです。これまで各府省等が独自に運用するWEBサイトに散在していた統計関係情報を本サイトに集約、社会の情報基盤たる統計結果を誰でも利用しやすいかたちで提供することを目指し、各府省等が登録した統計表ファイル、統計データ、公表予定、新着情報、調査票項目情報、統計分類等の各種統計関係情報を提供。
政府統計の総合窓口「e-Stat」
日本の政府統計に関する情報のワンストップサービスを実現することを目指した政府統計ポータルサイトです。これまで各府省等が独自に運用するWEBサイトに散在していた統計関係情報を本サイトに集約、社会の情報基盤たる統計結果を誰でも利用しやすいかたちで提供することを目指し、各府省等が登録した統計表ファイル、統計データ、公表予定、新着情報、調査票項目情報、統計分類等の各種統計関係情報を提供。
政府統計の総合窓口「e-Stat」
「e-stat」は各府省でバラバラに統計情報が公開されていてややこしかったので、一元化して閲覧できるようにした便利なページというわけですね。しかし、それこそ山のように情報がありますので、どれを利用すれば解りやすいかは悩みどころなのですが・・・。
数ある統計情報の中で、厚生労働省が担当する「産業・事業所規模別新規求人数」に、宅建士の需要を推し量るのにぴったりな情報が乗っていますので、グラフ化してわかりやすくしてみました。
グラフは平成19年~平成30年の期間についての新規求人数の統計情報(パートタイムを除く)です。「赤」の折れ線グラフが宅建士と関わりのある「K 不動産業・物品賃貸業」、「青」の棒グラフが全産業合計となっています。
ちなみに「K 不動産業・物品賃貸業」とは「日本標準産業分類」として以下のように定義されており、宅建士の資格と直結する仕事以外も含まれているのですが、みなさんが思い描く宅建士の働き方に近い職業のラインナップなので、かなり参考に出来ると思います。
吹き出し部分には、経済に大きく関わるイベントを記載しており、やはり「リーマンショック」のダメージが相当大きかった事を示しており、全産業合計については大きく減少しているのが見て取れますね。
産業によっては新規求人数が壊滅状態になったものもあるのですが、「K 不動産業・物品賃貸業」については、リーマンショックによるダメージは見られるものの、底堅く推移していると言えるかと思います。
宅建業者(不動産会社)の事務所には、従事する者5人に1人以上の割合で宅建士を設置しなければならないという設置義務が存在していますので、この点が底堅い需要を後押ししていると考えられます。
その後は、皆さんご存知のアベノミクスと同調する形で右肩上がりに回復しており、平成30年の段階ではリーマンショック以前の水準の倍近い新規求人数となっていますので、ここ10年で需要がグッと伸びている事が見て取れますね。
不動産業について、近年の需要の増加の要因として以下のようなポイントをあげる事が出来ると思います。
需要増加のポイント
- 低金利住宅ローンによる住宅の着工件数の増加
- 外資系法人によるによる不動産売買の活発化
- 都心部の商業ビルやタワーマンションの建設数増加
- 高齢化に伴う土地活用法の多様化
- マンション経営などの不動産投資の活性化
「人口減少に伴って不動産市場は先細りするのでは・・・?」という懸念も確かにありますが、時代に合わせて不動産業は底堅く、そしてしぶとく生き延びてきた実績があるため、専門家である宅建士は必要とされ続けると思います。
民間転職サイトの「宅建士」の需要をチェック
公的な統計情報も良いですが、やはり転職市場の需要を知るには民間の転職サイトを調査するのが一番手っ取り早いと思います。様々な業種や会社規模の大小など、出来るだけたくさんの求人を集めてみましたので、宅建士の需要や活躍できる場を見てみましょう。
「小規模企業」 従業員100名以下
■不動産事務所 | |
業務内容 |
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経験等 |
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給与等 |
月給25万円以上(※固定残業代40時間分・5万8000円以上を含む) モデルケース:510万円/34歳/月給34万円+賞与+各種手当 |
勤務時間 |
8:50~17:50(実働8h) ※残業は月20h程度 |
休日等 |
完全週休2日制(シフト制)/年末年始休暇/GW休暇/夏季休暇/有給休暇/慶弔休暇/産休・育休(取得実績あり) |
福利厚生 |
昇給年1回/賞与年2回/社会保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)/交通費支給(上限3万円)/残業手当(みなし時間超過分を全額支給) |
■投資用の中古マンション販売 | |
業務内容 |
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経験等 |
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給与等 |
月給30万円~70万円+各種手当+インセンティブ ※年齢・経験を考慮 ※資格取得者、資格手当あり ※試用期間3ヵ月 |
勤務時間 |
11:00~21:00(実働8h) |
休日等 |
昇給・昇格年2回/交通費全額支給/役職手当/資格手当※専任登録者のみ(宅建手当は年間20万円支給)/社会保険完備/資格取得補助/社宅完備/社員旅行 |
福利厚生 |
完全週休2日制/GW休暇/夏季休暇/年末年始休暇/有給休暇/慶弔休暇 など |
■総合不動産会社 | |
業務内容 |
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経験等 |
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給与等 |
月給35万円以上 + 資格手当(宅地建物取引士2万円~) モデルケース:536万円/入社2年/月給35万円+各種手当+賞与 |
勤務時間 |
8:30~17:30(実働8h) ※残業は月20h程度 |
休日等 |
年間休日120日/完全週休2日制/土日/祝日/慶弔 など |
福利厚生 |
昇給随時/賞与年2回/社保完備/交通費全額支給/保養施設有/残業手当/業務にかかわる講習費・資格受験費、会社補助有 |
小規模企業は、完全独立系と大手下請けの2パターンに大別出来ると思います。独立系は将来的な年収モデルも高くインセンティブを設けている所もあります。対して、大手下請け企業の方は、全体的に安定志向で福利厚生が厚いように思います。
小規模企業では仕事の役割がはっきり分かれておらず、営業・事務・管理などあらゆる仕事を任されるケースもあると思いますが、その分業界経験を積むには良い修練の場だと思います。
宅建士の資格は必須という所は少なく(もちろん持っていれば優遇されますが)未経験でも受け入れてくれる企業が多いので、ハードルは低いと思いますので、入り込む余地は十分にあると思います。
小規模企業では宅建士の資格手当が明記されているケースが多く、それだけ貴重な人材という事になろうかと思いますから、予め資格を持っていれば間違いなく歓迎されると思います。
「中規模企業」 従業員101~1,000名
■大学生協 | |
業務内容 |
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経験等 |
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給与等 |
月給20万円以上 ※経験・年齢・能力など考慮 モデルケース:350万円/26歳・入社1年/月給21万円+手当+賞与 モデルケース:495万円/33歳・入社4年・店長/月給29万円+手当+賞与 |
勤務時間 |
フレックスタイム制(コアタイム無し) ※月間総労働時間130h ※店舗営業時間は10:00~17:00がほとんど |
休日等 |
祝日/夏季/年末年始/生理休暇/特別休暇/有給休暇 |
福利厚生 |
昇給年1回/賞与年2回/各社保完備/育児介護休業・短時間勤務制度/退職金制度/生協役職員共済会/研修・教育制度 |
■大手ビルマネジメント会社 | |
業務内容 |
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経験等 |
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給与等 |
月給25万~45万円+個人インセンティブ ※経験・能力考慮 モデルケース:750万円/35歳/入社3年/月給32万円+個人インセンティブ+賞与 モデルケース:1020万円/38歳/入社6年/月給40万円+個人インセンティブ+賞与 |
勤務時間 |
8:50~17:20 ※残業月20~30h程度 |
休日等 |
年間休日126日/完全週休2日制/土・日/有給/慶弔/その他特別休暇制度有 |
福利厚生 |
昇給年1回/賞与年2回/交通費全額支給/社会保険完備/財形貯蓄/制服貸与/保養所/社員旅行 など |
■大手総合商社の不動産販売部門 | |
業務内容 |
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経験等 |
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給与等 |
月給24万2000円~39万8000円(経験や能力等を考慮し決定)+賞与(年2回) 宅建資格手当(月2万円) モデルケース:471万円/27歳・月給28.3万円+宅建資格手当+賞与年2回 モデルケース:501万円/29歳・月給30.1万円+宅建資格手当+賞与年2回 モデルケース:625万円/32歳・月給38万円+賞与年2回 |
勤務時間 |
10:00~18:00(実働7H) ※配属マンションギャラリーにより変更となる場合あり ※配属物件によって残業時間等は異なります |
休日等 |
完全週休2日制(水曜ほか平日1日/ローテーション制) ※年間休日120日/年末年始休暇(7日間)/夏期休暇(5日間) /有給休暇/慶弔休暇/介護休暇/産前産後休暇/育児休暇 |
福利厚生 |
昇給年1回/賞与年2回(7月・12月)/決算賞与支給実績あり/交通費全額支給/社会保険完備/財形貯蓄制度/退職金制度/従業員持株制度 など |
中規模レベルの企業になると、聞き覚えのある企業名がズラッとラインナップされて来ます。経験者優遇の傾向が強くなって来ますので、この規模の企業を狙う場合は、「宅建士の資格が必須」あるいは「取得を奨励」と言って良いかと思います。
不動産業の場合、不特定多数の物件を扱うという訳ではなく自社ブランドの住宅やマンションを販売・管理する事が求められて来ますので、企業理念や販売戦略をよく理解しておく必要があるのも中規模企業からの特徴と言えるでしょう。
良くも悪くも企業の色に染まる働き方が求められてくるのですが、給与面も良いですし福利厚生も割としっかりしています。仕事の幅も広いため、よりよい条件の企業への転職するための経験を積むのに適していると思います。
「大規模企業」 従業員1,001名以上
■東証一部上場 不動産会社 | |
業務内容 |
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経験等 |
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給与等 |
月給50万円(固定残業代含む)+報奨金(0~600万円/年) モデルケース:年収800万円(首都圏エリア/月給50万円※×12カ月+報奨金200万円) モデルケース:年収1100万円(首都圏エリア/月給50万円※×12カ月+報奨金500万円) |
勤務時間 |
9:00~17:40 ※平均残業:39時間/月 |
休日等 |
完全週休2日制(土日)/祝日休み/年末年始休暇/有給休暇/忌引休暇 |
福利厚生 |
社会保険完備/通勤交通費実費支給/携帯電話貸与/資格取得の費用補助(合格時)/従業員持株会(10%奨励金有)/財形貯蓄/フィットネスクラブ法人会員/生損保の団体割引/提携住宅ローン など |
■メガバンク不動産部門 | |
業務内容 |
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経験等 |
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給与等 |
月給23万2000円~28万9700円 ※固定残業代25時間分、4万円~5万1000円含む ※入社2年目以降は、業績による賞与と成約件数による賞与を支給 モデルケース:1108万円/27歳・入社5年目:月給28万円+賞与+成約件数加算手当 モデルケース:1571万円/33歳・入社11年目:月給42万円+賞与+成約件数加算手当 |
勤務時間 |
9:30~17:30(休憩60分含む) ※実働7時間 |
休日等 |
年間休日・休暇119日/週休2日制(曜日は部署による)/祝日/GW 7日/夏季 7日/年末年始 8日/有給/慶弔 など |
福利厚生 |
通勤手当(月5万円まで)/残業手当/社会保険完備/退職金制度/財形貯蓄/共済会制度/企業年金/社員持株会 など |
■大手コンサルティング会社 | |
業務内容 |
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経験等 |
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給与等 |
348万円~600万円(残業手当:有) モデルケース:29歳 経験3年 年収 921万円(契約数2件) モデルケース:36歳 経験4年 年収 1352万円(契約数3件) |
勤務時間 |
9:00~18:00(実働8時間) |
休日等 |
週休2日制/有給休暇10日~20日/休日日数110日/慶弔休暇 など |
福利厚生 |
交通費支給/社会保険完備/各種報奨金制度あり/資格取得講座割引制度あり |
宅建が活かせる職場としては「不動産会社」あるいは「住宅メーカー」等が挙げられますが、大規模企業ではコンサルティング会社や施工・販売・管理までワンストップでこなす会社など、業務の幅がグッと広まるので宅建士の資格が活きる場も多いと言えるでしょう。
反面、宅建士の資格は持っているのが当たり前という企業や、業務経験やノウハウを持っている人が優遇される求人が多く、コンサルを主体とする企業では、宅建士だけでなく資産運用に長けたFP(ファイナンシャルプランナー)などのマルチライセンスが求められます。
大規模企業は顧客の立場に立った提案が出来るスキルが必要ですから、スペックの高い人材でなければ滑り込むのは難しいと思いますが、ハードルが高い分給与や高待遇が望めますし、インセンティブも高額なので大変魅力的です。
大規模企業であれば求人枠が多いので、未経験の方が入り込む余地が「ゼロ」というわけでは無いとは思いますが、しっかり経験を積んでからステップアップを目指すのがスタンダードな戦略だと思います。
宅建を活かせるその他の求人
■マンション販売大手企業 | |
業務内容 |
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経験等 |
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給与等 |
月給 28万円~ +賞与(管理職) 月給 20万円~ +賞与+残業代別途支給(スタッフ職) モデルケース:515万円/月給35万円+賞与/管理職 モデルケース:340万円/月給23万円+賞与/スタッフ職 |
勤務時間 |
9:00~17:30(実働7.5時間) ※残業時間は月20H程度(昨年度実績による) ※月末月初以外はほぼ定時で帰れます ※実労働時間に応じ、残業手当全額支給 |
休日等 |
年間休日126日/完全週休2日制(土・日)、祝日/GW・年末年始・有給・慶弔・特別休暇/産前産後・育児・子の看護・介護休暇 |
福利厚生 |
昇給・昇格年1回(4月)/賞与年2回(7月・12月)/交通費全額支給/社会保険完備/資格手当(建設業経理士1級:月3万円、建設業経理士2級:月1万円、宅建士:月3万円)他/家族手当 |
■物流施設不動産会社 | |
業務内容 |
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経験等 |
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給与等 |
450万円~650万円 |
勤務時間 |
9:30~18:00(実働7.5時間) |
休日等 |
年間休日125日(土日祝/夏期5日/年末年始7日) |
福利厚生 |
交通費支給/社会保険完備/持株会制度/資格取得支援制度/産休育休制度/時短勤務制度 など |
バリバリの不動産の営業・コンサル・管理以外にも宅建を活かせる求人も存在しており、総務・経理・法務部などの求人を挙げる事が出来ます。仕事として不動産の取引をするわけではないですが、不動産の知識を持っている事が武器になるという訳ですね。
その代わり、経理の経験や許認可に関わる知識が必要となるケースが多いため、簿記・行政書士・社労士と言った資格とダブルライセンスする事で、効果的にアピール出来ると思います。
総務・経理・法務部の仕事では、インセンティブといったプラスαの旨味は少ないですが、給与も安定していますし福利厚生もしっかりしていると思います。宅建士の資格の活かし方の一つの選択肢として頭に入れておくと戦略が広がると思います。
転職サイトごとの特徴と求人探しのコツ
転職が当たり前になってきた昨今、世の中には様々な転職サイトが存在しています。実は転職サイト毎に求人や規模に特徴がありますので、これらを押さえた上で検索すると効率が良いと思います。
ここでは求人探しのちょっとしたコツをご紹介したいと思いますが、その前に「宅建士」をキーワードにして、CMや広告で馴染みのある転職サイトを検索した結果をまとめていますので、まずは眺めて見て下さい。
「宅建士」をフリーワードに指定、「希望職種」に宅建士と関わりの深い職種を指定しています。前提条件として「正社員」を入れております。結果は2020年02月01日現在のもので、時期によって変動しますのでご注意下さい。
■転職サイト「RI」社 | ||
検索条件 | 求人件数 | 未経験OK求人数 |
宅建士 | 1,512 | 582 |
宅建士+希望職種
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1043 | 465 |
■転職サイト「DO」社 | ||
検索条件 | 求人件数 | 未経験OK求人数 |
宅建士 | 1,638 | 153 |
宅建士+希望職種
|
1,345 | 118 |
■転職サイト「MY」社 | ||
検索条件 | 求人件数 | 未経験OK求人数 |
宅建士 | 668 | 539 |
宅建士+希望職種
|
579 | 469 |
■転職サイト「EN」社 | ||
検索条件 | 求人件数 | 未経験OK求人数 |
宅建士 | 148 | 130 |
宅建士+希望職種
|
77 | 69 |
■転職サイト「BI」社 | ||
検索条件 | 求人件数 | |
宅建士+希望職種
|
1760 |
やはり運営歴の長い「大手」と言われるところは、企業とのパイプも豊富なので単純に求人数が多くなる傾向にあると言えるので、希望の勤務地・待遇面でマッチングしやすいと思います。
ただし、同じ会社の配属場所違いの求人が大量に出ているといったケースもありますので、一概に「件数が多い = 求人が多い」とならないケースもあるんですが、この辺は実際に検索してみるとすぐに傾向が掴めると思います。
就職・転職を考えられている方は「未経験OKか?」は重要なポイントだと思います。宅建士については経験者優遇採用の傾向はあるものの、未経験でも積極採用している企業も多数あります。
未経験OKの求人は、例えば「RI」社は40%強が未経験OKですが「DO」社は10%程度となっており、かなり差が出ている事が解ると思いますので、ご自身の立場に合わせて転職サイトを選ぶのが効率的です。
同じ会社の求人が複数の転職サイトに掲載されている場合は、経験者・未経験者の採用条件に差があったり、待遇面が異なるケースもありますので、比較検討する事も大切だと思います。
転職サイトでは、全く同じキーワードや条件でも検索結果に差が出ますので、求人は最低2つ以上の転職サイトで並行で調査する事が、良い求人を素早く見つけるコツだと思います。
民間転職サイトとハローワークの特徴比較
民間転職サイトとハローワーク「どっちを利用すれば良いのか?」というのは誰しも抱く疑問だと思います。巷の情報では、「ハローワークはダメ!」というのがもっぱら主流ではありますが、良い点ももちろんあります。
民間転職サイトとハローワーク共に利用した過去を持つ、失業経験者である管理人が実体験からそれぞれのメリット・デメリットを共有致しますので、皆さんの就職・転職活動に是非活かして頂きたいと思います。
民間の転職サイト
就職・転職が決まった場合、その人に支払う給料の数ヶ月程度を、就職先の企業が報酬として転職サイトに支払うのが一般的な相場と言われています。民間の転職サイトは慈善事業ではなく、ビジネスとして成り立っている訳ですね。
人材紹介に「報酬」すなわち「お金」が介在している事が求人の質を上げていると言えるので、この点がハローワークとの最大の違いかと思います。報酬を支払う余裕があり人材採用に積極的な企業が多いため、No.1の通り「優良な求人が多い」と言えるでしょう。
「No.2 転職サイトの親身な対応」については、システム的なサポートや履歴書の書き方、面接のアピール方法、セミナーなどかなり充実しており、「新卒採用の時以来だから勝手を忘れた!」という人には、かなりありがたいと思います。
「No.3 スキルマッチしないとアプローチが無くなる」ですが、これは転職サイトに登録した当初は積極的にアプローチが来るのですが、時間の経過と共に音沙汰が無くなってゆくというものです。「この人ダメだ、時間の無駄!」と思われたんでしょうが、ビジネスである以上は結構ドライな部分もありますね。
民間転職サイトとしては、良い人材はさっさと会社に就職させて報酬を得たいと言うのが本音ですが、ビジネスである以上わりと親身に話を聞いてくれますし、求職者の意見を汲み取ろうと努力はしてくれますから、うまく活用しましょう。
このように民間転職サイトには少なからずデメリットはありますが、優良な求人を見つけやすいのがメリットと言えます。しかし、常に人が辞めては入ってを繰り返しているような、自転車操業の企業の求人も存在しているのも事実です。
転職が当たり前な不動産業界では「自転車操業こそがノーマル!」という意見もあると思いますが、そのような企業は世間的にはやはり「ブラック」の烙印を押されますので、出来れば避けたい所ですね。
ブラックな企業を線引きする手段として、基本的なポイントとして以下のようなものが挙げられます。
上記のポイントは、面接の際に直接企業に聞いても良いのですが、聞きづらい部分は可能であれば転職サイト経由で問い合わせてもらうのが、角が立たないので良いかと思います。
どのような回答が得られるにせよ、企業の受け答え方から本質を推察することは可能ですし、しょうもない回答を返してくる企業はこっちから願い下げなので、さっさと次を探しましょう。
とは言っても、先のことが不安で内定が出たらすぐにでも、どこでも良いから就職したい!って考えちゃうんだよなあ。失業中なら尚の事焦っちゃうし・・・。
このようなお気持ちは、管理人も非常~によくわかりますが、ブラックな企業は「年収1,000万円必ず稼げます!」と言った殺し文句とともに巧妙に心の隙間を突いて来るので、こんな心理状態の時こそ厳重注意が必要です。
とはいえ、金銭面・年齢的に完全に追い詰められた状態では考る余裕が無いのが現実なので、そうなる前に資格を取る、あるいは企業を下調べしておくなど、余裕のある転職活動が出来る準備が大切だと思います。
「もう辞めたい」「逃げたい」と思える内はまだ対策を練る事は出来ます。手ぶらで逃げ出しても今よりひどい現実を見るのは明らかです、冷静に自分の市場価値を見定めて、しっかり準備をしてから次のステップへ進んで下さい。
ハローワーク
失業経験のある方は必ずお世話になっているご存知のハローワークは、職業紹介事業を営む主体として国によって運営されている機関です。
ハローワークは民間の転職サイトとは異なり、ビジネスではなく人材紹介に「報酬(お金)」が介在しませんから、どんな企業でも基本的には求人掲載が可能なので、給与や福利厚生の面で劣る求人が存在するのは致し方無いと思います。
ブラックな求人については、twitterなんかでも良く情報が流れて話題になったりしますが、まあひどい所はひどいです。裏を返すとひと目でブラックとわかるので、フィルタリングしやすいとも言えますけどね(笑)。
まあ、このブラック求人の存在がハローワークの評価を下げている最たる要因な訳ですが、管理人の知人では給与・福利厚生・人間関係に恵まれた素晴らしい企業に就職されている方もたくさんいらっしゃる現実を無視は出来ません。
ワケあって実家から離れられない方(管理人もそうです)や、業界経験が不足している方は、ハローワークのほうが地域密着型ですし地元の中小企業の求人は多く出ていますので、かなり狙い目だと思います。
就職に関するサポート面ですが、最近は民間企業出身者を起用してのセミナーを開催したり、面接指導にも力を入れてくれて入るのですが・・・。この点については、民間転職サイトや転職エージェントサービスの方が優れていると言わざるを得ないでしょう。
効果的にアピールするためのノウハウを民間転職サイトのサービスで培って、ハローワークの求人に応募してアピールすればライバルよりも優位に立てると思います。ちょっとズルい方法かもしれませんが、これも立派な戦略です。
民間転職サイトとハローワーク、どちらを利用すべき?
業界経験もあり、現状よりも良い待遇を求めるならば民間転職サイトを利用するのが良いと思います。ただ、民間転職サイトは経験者採用の傾向が強いので、業界経験に乏しい方は、ハローワークの方が見つかる可能性があります。
要は、ご自身の立場に合わせて使い分けるのがベターだと思います。
求人には採用の前提条件が設定されている事も多いですが、それが全てではなく覆す方法はあります。「未経験ですが資格を取りました」この一言は前提条件を覆す強力なアピールになりますし、前向きな姿勢が採用担当者の目に留まる可能性は高いです。
民間転職サイトとハローワークどちらを利用するにしても、最後は貴方自身がどれほど優秀な人材であるかをアピールできるかに掛かっていると思います。
宅建士は何位?資格学校の人気ランキング
ここまでは宅建士の「公的な需要」や「求人」すなわち採用する側の需要について述べて来ましたが、ついでに「我々」就職する側の需要についても知っておいて損はないと思います。
みなさん「宅建士」がどの程度人気の資格なのかは、結構気になるんじゃないかと思います。宅建士の資格の人気度は、毎年のように資格学校から情報が公開されていますので、大手の情報をサクッと収集して整理してみました。
順位 | 資格学校名 | ||
ユーキャン | 資格の学校TAC | 資格の大原 | |
1位 | 医療事務 | 簿記検定 | 簿記検定 |
2位 | 調剤薬局事務 | 宅地建物取引士 | 税理士 |
3位 | FP | 中小企業診断士 | 公務員 |
4位 | 登録販売者 | 社会保険労務士 | 社会保険労務士 |
5位 | 実用ボールペン字 | 税理士 | 宅地建物取引士 |
6位 | 食生活アドバイザー | FP | 社会福祉士 |
7位 | 保育士 | 公認会計士 | 保育士 |
8位 | 簿記3級 | 情報処理・パソコン | 介護福祉士 |
9位 | MOS | 行政書士 | 公認会計士 |
10位 | 宅地建物取引士 | 司法書士 | FP |
補足事項 | |||
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日本の資格の数は大小あわせて3,000種類とも言われていますが、宅建士は大手資格学校でトップ10入りを果たしていますので、人気の高さを伺い知ることが出来ます。
ユーキャンは総合ランキングでは10位ですが、男性の年代別ランキングにおいてはほとんどの年代で1位が宅建士となっています。もちろん女性で宅建士の資格を持って活躍されている方はたくさんいらっしゃいますが、男性に人気のある資格と言う事を物語っていますね。
宅建士の需要と待遇まとめ
宅建士は逆境にあっても底堅い需要があり、特に不動産業界において有利に働く資格であると言えるでしょう。結果、宅建試験は毎年20万人近い方が受験申し込みされる人気資格となっている訳ですね。
これから宅建士の資格取得を目指す方は「将来的にどうなりたいか?」を考えておくべきだと思います。なぜなら「なぜ資格を取ったのですか?」「あなたの思い描くキャリアパス(将来像)は?」と言う質問は、面接で聞かれるからです。
企業の採用担当者は、有益な人材かどうかを判断するために質問をして来ます。今後どのような戦略でスキルに磨きを掛け、将来どの様になりたいのかを明確に受け答え出来る方は、魅力ある人材に映ると思います。
資格の取得は戦うための武器を手に入れた段階ですから「その武器をどのように振るうのか?」は、その後の研鑽(けんさん)次第です。スタートラインに立ったに過ぎない、とい事を肝に銘じて宅建士の知識に是非磨きを掛けて頂きたいと思います。
本記事が皆様のより良い就職・転職に少しでもお役に立てれば幸いです。