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宅建とは?仕事内容とメリットを解説!人気資格「宅地建物取引士」の将来性に迫る
宅建士(宅地建物取引士)という資格をご存知でしょうか、「不動産関係の資格かな?」というイメージを持っておられる方が多いと思います。何をする職業なのか、資格を取得するとどのようなメリットがあるのかはあまり知られていないと思います。
あまり知られていないのでさぞや「マイナーな資格かな?」と思いきや、宅建士は実は毎年20万人にも登る受験申込者を誇る大変人気の資格となっています。
本記事では「宅建とはどんな資格なのか?」「どのような働き方をするのか?」を初心者向けにわかりやすく解説しておりますので、一つ一つ確認して行きましょう。
また、宅建士の資格を取るメリットや将来性についてもまとめておりますので、「宅建を取得した後どうなるのか?」取得後のご自身のキャリアパスをイメージしてみてくださいね。
この記事の目次
宅建とは?基本事項をおさえよう!
宅建士とは、不動産取引に関する資格「宅地建物取引士」の略称です。宅建士になるための資格試験を「宅地建物取引士資格試験(宅建試験)」と言い、実に20万人以上にのぼる受験申込者を誇る、資格試験の受験者数上位ランクに君臨し続けている人気資格となっています。
宅建士は、弁護士・行政書士・公認会計士などと同じ「国家資格」に分類され、取得の暁には不動産取引の専門家を堂々と名乗る事が出来る、権威性の高い資格と言って良いでしょう。
宅建士が活躍する仕事場といえば、不動産会社がイメージ出来ると思います。不動産会社といえば土地や家屋の売買が主ですが、不動産の売買や賃貸物件のあっせんは非常に高額ですし、一般のサラリーマンであれば一生に一度の大きな買い物だと思います。
不動産の売買では分厚い契約書を交わしますが、法律用語や専門用語満載のため一般の方には理解しづらいものです。そのため、内容をしっかり確認しないと不当な契約を結んでしまうなどトラブルの原因となってしまいます。
一生に一度の買い物で失敗したり騙されたりなんかしたら、立ち直れないかも・・・(T_T)
そこで、不動産について十分な知識のないお客様に代わり、取引の内容が公正かどうかを判断し、お客様が知っておくべき事項を説明するのが宅建士の重要なお仕事となるわけです。
宅建試験を実施している団体が「一般財団法人不動産適正取引推進機構」という名称である事からも、宅建士が公正な取引を仲介する専門家である事を推し量る事が出来ますね。
ちなみに、不動産取引に関わる事項の説明は「知識があれば誰でも出来そう!」思うかもしれませんが、そうではありません。お客様が知っておくべき事項(重要事項)を説明出来るのは、宅建士だけに許されています。
これを「独占業務」と言い、宅建士の資格を持っていないと行うことが出来ない業務となります。続いて、宅建士だけが持つ独占業務について見て行きましょう。
宅建士だけが持つ独占業務
宅建士の持つ独占業務は以下のように3つに分類する事が出来、これらの業務は不動産取引を行う上で重要なものであり、宅建士しか行うことが出来ない業務なので、不動産業界において宅建士は非常に重要なポストにあると言う訳ですね。
■宅建士の3つの独占業務 | |
1.重要事項の説明(法第35条) | |
重要事項説明は宅地建物取引士が内容を記載した書面に記名押印して、書面を交付した上で口頭で説明を行わなければなりません。この重要事項の説明の際に使用される書類のことを「35条書面(重要事項説明書)」といいます。
重要事項の説明をする際に取引士証を提示しなかった場合は、罰則として10万円以下の過料に処せられます。また、宅建士に重要事項の説明をさせない状態で契約を締結すると、宅地建物取引業法違反になります。 重要事項には「対象物件に関する事項」と「取引条件に関する事項」があり、説明すべき内容は大きく以下の4つで、敷地や権利関連、不動産利用にあたっての法令上の制限や、道路やその他インフラの利用、不動産の契約条件などがあります。
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2.重要事項説明書への記名・押印(法第35条) | |
宅建士は説明した内容に対して「しっかりと責任を持ちますよ」の意味で、「35条書面」に記名・押印を行います。 | |
3.37条書面(契約内容記載書)への記名・押印(法第37条) | |
重要事項に関する説明や書面の交付が済んだ後は、契約の段階に入りますが、その際の契約書を「37条書面」と言います。37条書面には、契約後にトラブルが発生しないように以下のような内容が記載されています。
37条書面を作成して交付するのは、宅建士ではなく宅建業者(不動産会社)ですが、契約に誤りがないか否かを確認して書面に記名・押印を行う事が出来るのは宅建士のみとなります。 尚、37条書面の交付義務を怠った宅建業者は、業務停止処分や罰則として50万円以下の罰金に処せられることがあります。 |
このようにまとめてしまうと「判子押せるだけの資格?」という印象あるかもしれませんが、それは宅建士の持つ独占性・専門性の一部に過ぎません。法律の知識や専門知識を持って、顧客の一生に一度の買い物をトラブルなく進めるのが宅建士の仕事の本懐だと思います。
宅建士っていうとさ、不動産屋に常駐してるぶっきらぼうなおじさんってイメージがあるんだけど、ああ見えて不動産取引に関してはプロフェッショナルって事なんだね。
高額な不動産売買があるところ宅建士は専門家として必ず必要とされます。責任も重大ですがその分やりがいもある仕事だと思います。
宅建士が人気の理由とは?
日本の資格は1000種類以上、細かいものも合わせると3000種類以上にものぼると言われています。これだけの資格がある中で、宅建試験はなぜ毎年20万人にも及ぶ受験申込者がいるのでしょうか?人気の理由に迫ってみましょう。
宅建業者には宅建士が絶対必要!
宅建業者(不動産会社)の事務所では、事務所毎に従事する者5人に1人以上の割合で宅建士を設置しなければならないという設置義務があります。また、事務所でなくても契約行為が行われる案内所等でも、場所ごとに1人以上の選任の宅建士を置く必要があります。
つまり、日本中に存在する不動産関係の事務所には宅建士が1人以上必要という事になり、宅建士がいなければビジネスが始められないわけですから、制度上必ずニーズがあると言う事になりますね。
なるほど!宅建士の需要は一定数担保されてるって事か~、上手いこと考えたもんだね。
そのため宅建士の資格を持っていれば、就職・転職の際に有利に働く可能性が高く、採用担当者の目に留まる確率は格段にアップすると言えます。仮に実務が未経験でも、資格を持っていれば歓迎される事は間違い無いと言えます。
この点を理解して、他者との差別化を図るために早めに資格取得に動く方も大勢いらっしゃいます。就職・転職における宅建士の需要については、以下の記事で詳しく解説していますので併せてご一読頂ければと思います。
不動産業界では必須資格である
不動産関連の仕事に従事している場合は宅建士の資格は「取得必須」あるいは「取得を推奨」されるケースが多くなります。これは先程の設置義務によるところもありますが、宅建士の資格が実務に直結する程実用性の高い点も影響しています。
宅建士は不動産の仕事と直結する資格なので、皆さんを雇用する企業としても積極的に取得して専門性を高めて欲しいという事になります。こう言われると「会社のために資格の勉強するのか・・・」という、必要に迫られて取るという後ろ向きなマインドが先に立ちますが、それだけではありません。
宅建士の資格取得は昇進の前提条件となっていたりもしますし、不動産会社の中には資格保有者に対して数万円単位の手当が出るケースもあります。
最近はやりがい搾取とか、ブラック企業が問題になってるけど、手当とか昇進とかストレートな旨味があると「頑張ろう!」ってなれるよね。
なにより専門性を高めた人材は、顧客の信頼も厚く昇進のスピードも段違いである事は想像に易いとおもいますから、会社のためと言わず自分のために積極的に資格を取得すべきでしょう。
法律系の士業資格の中でも比較的取得しやすい
弁護士・司法書士・税理士・公認会計士・行政書士・社会保険労務士など、士業と言われる国家資格は数あります。これらの合格率をちょっと調査して頂くとわかるのですが、とんでもなく低いので数字を見ただけでしょんぼりしてしまうかもしれませんね。
対して、同じ士業に分類される国家資格である宅建士の合格率は近年概ね15%前後で推移しており、比較的取得が容易となっています。数年掛けてやっと合格すると言った超絶難関資格ではありませんので、手軽さと資格の持つ権威性のパフォーマンスの良さが評価されていると言えるでしょう。
15%って聞くと普通の感覚だと「低っ!」って思うけど、法律系国家資格の中では高い方なんだね。
宅建士は本業を抱えつつの勉強でも十分合格ラインに達する事が出来る学習範囲となっており、年齢・国籍・学歴・実務経験といった受験制限が一切ないため受験しやすいというメリットもあります。
宅建試験の合格率等の情報が気になる方は、以下の記事で詳しく解説していますので併せてご一読頂ければと思います。
不動産取得の知識を得るために取得
不動産購入に際しては、初期費用としての頭金・不動産取得税を始め、継続的に発生する住宅ローン・固定資産税などの資金計画が重要となりますが、知識がなければ不動産会社の担当におまかせ状態となってしまいます。
サラリーマン・主婦にとって、住宅の購入はライフプランにおける超大イベントとなります。よほど信頼できる担当なら良いですが、全てをおまかせ状態では不安で仕方ないと思います。
宅建士の試験科目は概要をまとめると以下の通りとなっており、不動産取引に関する実用的な知識を学ぶ事になりますから、適切な資金計画を練ったり不当な契約を結ばないよう防衛する事が可能となります。
■宅地建物取引士資格試験の試験科目 | |
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言われるがままっていうのが一番不安だもんね、高い買い物だし自分で出来る事はやっておきたいって考える人が多いんだろうね。
自分の身を守るために宅建の資格を取るという方も少なくなく、実際に試験に合格するまでゆかずとも一通りの基礎知識を勉強しておくことが役に立ちます。
宅建士の安定性・将来性が人気の秘訣
宅建士の仕事は住居・建物・土地をターゲットにしていますので需要は一定数存在しますし、世の中から不動産取引がなくなる事はありませんから、宅建士の仕事がなくなる事はないと言って良いと思います。
45歳定年とか言われだしてる時代だし、やっぱり安定的に需要があって仕事が続けられる資格って大切だよね。
バブル崩壊・リーマンショックという不動産業界への計り知れないインパクトが過去ありましたが、投資の減速からダメージを負いつつも業界はしぶとく生き残り、近年は復活どころか不動産投資に湧いている状況にあります。
日本国内の投資だけではここまで立ち直る事は難しかったと思いますが、やはりグローバル化によって海外の資金が日本国内の不動産投資に向けられている点が非常に大きいと思います。
グローバル化の観点から宅建士の需要は近年非常に高まっていると言えるでしょう。
また、空き家を民泊として貸し出したり、物件に投資して経営して収益を得るモデル、あるいは高齢者増加に伴う不動産売却の需要高騰など、不動産は所有するものから活用する時代へと変遷しています。
今後も時代に合わせて不動産のあり方は変わって行きますから、その都度専門家である宅建士は必要とされ続けるでしょう。宅建士の転職・就職市場における需要については、以下の記事で詳しく解説していますので、是非目を通して頂きたいと思います。
宅建の資格が役立つ業界は不動産業界だけじゃない!
宅建試験の受験者は、不動産業に従事する人以外が7割にも登るというデータがあり、圧倒的に不動産業界以外の受験者が多いという実情があります。これは、宅建士が様々な業界で有益であり、飯の種が転がっている資格である事を示しています。
大手ハウスメーカーや建設大手の殆どは、建設だけにとどまらず完成した物件を販売するところまでワンストップで提供しています。完成した住宅やマンションの取引には宅建士が必要とされますので、建設業界に需要があると言えます。
この場合、別の不動産会社を通して販売する必要がなくいわゆる「直販」となりますので中間コストが掛からず安上がりとなる訳ですね。建設大手ですと、地元の不動産会社とは比較にならない程巨大な市場・シェアを持っていますから、それだけ顧客の数も多いので宅建士の需要も大きいと言えますね。
また、融資を行う金融機関でも宅建士の需要は大きいと言えます。土地・建物の担保を必要とする融資を行う際には、不動産の価値を正しく見極めて融資をおこなう必要があるため、宅建士の専門的な知識が求められるからです。
業界のつながりという点ではマルチライセンスを視野に入れている方も多いと思います。以下の記事ではマルチライセンス(ダブルライセンス)を詳しく解説しておりますので、併せてご一読頂ければと思います。
選ぶのはあなた次第、宅建士の2つ働き方
宅建士の働き方は、何も会社に就職してサラリーマンになるというのが唯一の選択肢というわけではありません。事務所を構えて独立して、自らの手腕を振るう働き方も視野に入れる事が出来ます。
会社に就職してキャリアを積む!
会社に就職するとサラリーマンとなってしまいますので、給与面での高待遇は望めない点が残念ではありますが、社会保険・福利厚生などのメリットを享受出来るので安定感があり、何より一定の給料を得ながら業界経験を積むことが出来るのはやはり大きいと思います。
仕事の傍らでFP(ファイナンシャルプランナー)・司法書士・不動産鑑定士などをマルチライセンスする事で、不動産のスペシャリストとしての付加価値を身につけ、会社内で確固たる地位を築く事も可能だと思います。
確かに会社に就職すると安定感があるし安心出来るんだけど、せっかく国家資格をとったのなら「いつかは独立して成功してやる!」って思うよね。
他の士業ですと例えば「法律事務所に就職してキャリアを積みたい!」と思っても、受け入れ可能な母数が少ないため、それすらもかなわないと言った現実に直面する事も往々にして起こりえるのが実情です。
宅建士は懐の広い資格なので様々な業界に求人が転がっていますから、一旦どこかの会社に就職してスキルを磨きつつ、独立のための準備をすすめる戦略を取りやすいと思います。
脱、雇われサラリーマン!独立開業!
「独立開業」とても夢のある話ですね、しかし不動産業を軸に据えて独立開業するケースでは、保証協会加入料60万円+宅建協会加入料60万円という金額が最低でも必要となってきます。これに加えて、事務所の費用など諸々併せて最低限300万円程度は見ておくべきでしょう。
そのため、資格取得後即開業というのは結構ハードルが高いのが実情です。このあたりが事務所とPCさえあれば最低限の開業の準備が整ってしまうFPなどと大きく異なる点だと思います。
まあ、どのような業種でも独立する場合は2~3年は収益なしでも自活出来る資金を用意しておくのは鉄則ですから、夢を叶えるためにはそれなりの資金が必要という点で、宅建士も例に漏れないといったところでしょうか。
資格取得後にすぐ独立開業して成功出来る方というのは、顧客・人脈を既に持っている、あるいは豊富な資金力を持っているなど、なにかに秀でた方に限られるかと思います。
わかっちゃいたけど「資格をとったらすぐに独立!」って程簡単じゃないよね・・・。そもそも、資格とったばっかりのひよっこから家を借りたり買おうって人はいないだろうし、不動産業なら地元の人脈とか横のつながりを作る下積みも必要だしね。
宅建士として独立開業するには、キャリアを積んで人脈を作り、入念な準備が必要という事になります。
しかし、独立してビジネスが軌道に乗れば給料に上限はありませんし、何より自分の手腕で自由にビジネスを展開出来るというやりがいは、雇われでは決して味わう事の出来ない醍醐味だと思います。
宅建士の仕事総まとめ
今回は始めの一歩として「宅建とは?」というテーマで宅建士の仕事やメリットをまとめてみましたが、如何だったでしょうか。宅建士は需要・専門性・権威性・将来性共に高いレベルでバランスが取れた資格だと言うことが解るかと思います。
宅建士は、人間が生きる上で必要な「衣・食・住」3大要素の内「住」を扱う重要なポストですから、人間の経済活動が続く限り常に需要がある資格と言って良いでしょう。
宅建士は取得したらゴールという資格ではありません、取引に際して大金が動きますので責任は重大ですし、不動産活用の形態変化に伴って時代の変化に適応する力も求められます。しかし、それ故にやりがいはあると思います。
宅建士の資格を取得してキャリアを積み上げた暁には、顧客から頼りにされる魅力的な人材になれる事でしょう。独立開業も視野に入れる事が出来る、将来性のある資格ですから是非取得してこれからの時代を生き抜く手段を手に入れてくださいね。